この記事では、ウチエのシャワーキャリー「くるくるチェアD」の使用レビューをまとめています。
うちでは「シャワーキャリー」を使って母の入浴を手伝っています。
シャワーキャリーは、お風呂用の車椅子のようなものです。
足腰が弱っていたり体が不自由な家族を、楽に安全にお風呂で移動させることができます。
今回はウチエのシャワーキャリー「くるくるチェアD」の
- 説明書による特徴
- 我が家の実際の使い方・介助方法
- メリット・デメリット
- 介護保険とAmazon、どちらで買うのがいいのか
などを、実際3年使った私が紹介していきます。
お風呂の時間は食事に次いで大事なものですので、できればずっと家で入りたいですよね。(*’ω’*)
介護施設などでの入浴は気を使うし、他の利用者がいると気が急いて入った気がしない…という場合も多いです。
シャワーキャリーを使って家族を自宅のお風呂に入れてあげられないかな…と考えているなら、ぜひ参考にしてみて下さい!٩( ‘ω’ )و
こちら↓がうちで使っているシャワーキャリー、Amazonでも購入できます。
シャワーキャリーの特徴を説明書から解説☆
我が家で使っているシャワーキャリーはウチエの「くるくるチェアD」です。
こちら↓が購入時一緒についてきた説明書と専用ドライバーです。
「くるくるチェアD」の特徴は、
- 座面が360度回転する(45度ずつ固定)
- コンパクト
- ブレーキがついていて安全
- 肘かけがはね上げられる
この4つです。
ウチエの「くるくる」シリーズは、座面を360度回転させることができます。
キャリーに座ったまま座面だけ回転させ、浴槽に移ることが可能です。
↑45度ずつロックがかかります(*’ω’*)
肘かけを上に外せて、
- 車椅子→シャワーキャリー
- シャワーキャリー→浴槽
の移乗も楽にできます。
そして家が「くるくるチェアD」を選んだ一番の理由は、そのコンパクトさです。
福祉用具のカタログに載っていた中で一番小さく、入り口が狭い我が家のお風呂でも使えるという判断でした。
シャワーキャリーの介助方法【実践編】
こちらが約3年使っている我が家の「くるくるチェアD」です。
※私の母の場合、脚ベルトと左の足台↓は使わないので最初から取り外しています。
ブレーキは後輪に一つと、
前輪に一つずつついています。
座面を回転させる時は、背後のレバーを下げた状態でゆっくり回します。
↑撮影の関係で手で下げていますが、足で踏んで下げるのがデフォルトです。
ちなみにブレーキをかけていないと、レバーを下げても回転しないようになっています。
座面回転機能を使えば、狭い浴室でも向きが変えられます。
肘かけをはね上げると、こんな感じ↓です。
風呂場は滑りやすく、普段できている動作でも危険が伴うことがあります。
はね上げがあるのとないのとでは介助者の負担も大違いです。₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾
うちでは座面回転で浴槽に入るので、はね上げは私が横から母の太ももを洗う際に使っています。
この座シートも取り外しできます。
座シートにはU型、O型、穴無しの3タイプがあり、我が家のは穴無しタイプです。
(画像元:ウチエ公式)
U型、O型は、トイレの便座のように下から手を入れて座ったまま下半身を洗えます。
座シートのみの販売もしているので、足腰が弱って立ち上がるのが不安…という場合、交換もできます。
U型、O型に付け替える場合は、この↑アルミ板を外します。
なお、私が活用したことがないのですが、
- 座面の高さ5段階調節
- 前輪を浮かせて段差を乗り越える(高さ10㎝まで)
という機能もあります。^^
シャワーキャリーくるくるチェアⅮの口コミは?
在宅介護が始まるまで、シャワーキャリーというもの自体知りませんでした。
入院中、母の担当のリハビリ療法士達の見立てでは、母は「自宅では風呂に入れない」と判断されていました。
風呂場の床が滑りやすくて危険という理由です。
介護に移行してから、デイの作業療法士さんが「これを使えばできる」と選んでくれたのが「らくらくチェアD」でした。
上述したように、理由は「一番コンパクトだから」です。
そのため使わない機能もありますが、入院中は諦めていた自宅でのお風呂が実現したので、かなり満足してます。
シャワーキャリーのコンパクト以外のメリット
ウチエの「くるくるチェアD」の最大のメリットは、
- 座ったまま入浴、シャワーが使える
- 安全・安心
という2点です。
我が家ではシャワーキャリーを買うまでは、普通のシャワーチェアを使って入浴していました。
週3でデイの入浴を利用していましたが、汗をかく夏場などは家でも入る必要があったためです。
- まず母を立たせ、車椅子とシャワーチェアを交換
- 母をシャワーチェアごとズズズズ…!とシャワーの水が届く位置まで引きずる
- 蛇口に背を向けた状態で体を洗う
かなり強引ですが、一応訪問介護に来たリハビリ療法士さんにも「今のところはこのやり方で」とレクチャーされた方法です。^^;
入る側と入れる側、お互いがきちんと安全面に気を付ければ、こういったやり方でも入れます。
普通のシャワーチェアと違ってシャワーキャリーは安定感が違いますし、安全面に配慮がされています。
シャワーキャリー購入後、母はデイの入浴は止めてもっぱら家で入ってます(*’ω’*)
シャワーキャリーのデメリットを正直に!
くるくるチェアDのデメリットは大きく2つです。
- 高額
- 後の片付けが大変
購入先によって多少違えど、シャワーキャリーはかなり高額です。
うちは介護保険の「福祉用具購入」を利用して、実質1割の値段で買いました。
もうひとつの「使った後の片付け」は、シャワーキャリーの水気を拭く作業のことです。
お風呂で使うもので共通の悩みと言えば、カビと水垢です。
シャワーキャリーの場合、車輪などの入り組んだ部分は、完全に水気を拭き取るのは不可能です。
↑このような水を拭きとれない部分に水垢が発生します。
なお毎回拭いていても、背もたれ(ナイロンメッシュ製)の下の部分にカビが生えます。
どうあがいても生えるので、ここだけ時々カビキラーを使っています。
※取り扱い説明書には、塩素系・酸性・アルカリ性洗剤は使用しないよう書かれています。
また、座シートの表面の細かい目の間には石鹸カスがたまります↓。
購入時に業者の方は「お手入れも簡単です!風通しのいい場所に置いとくだけなので!」と言ってましたが、そんなことは無いです。
加えて私の母は重い身体障害を持っているので、入浴中の介助だけでなく
- 入浴後母を着替えさせる
- 戻ってシャワーキャリーの後片付け
- 自分の濡れた服を乾かす
というコースになります。
ちなみに介護保険を使っている場合、「入浴介助」でヘルパーさんを雇えば、自宅での入浴介助に加えシャワーキャリーの掃除までしてくれます。(母のケアマネ談)
パーツのカビや汚れに関しては、有料で部品交換ができる場合もあります。٩( ‘ω’ )و
シャワーキャリーの購入理由☆こんな時にオススメ
ウチエの「くるくるチェアD」は、
- 体が不自由
- 足腰が弱っている
- 座ったままでバランスが取れない
そういった家族が、安心・安全に自宅で入浴するのを助けるための道具です。
介助者ありきの商品のため、介助の負担は考えなければなりません。
ですが長期間利用するなら、あれば介助者にとっても絶対便利ですし、安心です。
私の場合は、介護で事故のリスクが高い事を他人にやってもらうのが不安&申し訳ないという気持ちがあり、自分でやれて嬉しいというのが正直な気持ちです。
そして母が風呂上がりに時々「やっぱり家で入るのが気持ちいい」と言うので、買った価値はあると感じています。^^
シャワーキャリーは特定福祉用具!介護保険が一番安い?
「高額なのがデメリット」、と言いましたが、購入方法によって価格がけっこうお得になったりするので、私のわかる範囲でご紹介していきます。(*’ω’*)
- 介護保険「特定福祉用具購入」を利用して購入
- 障がい福祉の「日常生活用具の給付」を利用して購入
- 福祉用具の業者から購入
- Amazonや楽天などで購入
①介護と②障害福祉のサービスについては、公式の解説↓をご確認ください。(*’▽’)
特定福祉用具販売は、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、福祉用具販売の指定を受けた事業者が、入浴や排泄に用いる、貸与になじまない福祉用具を販売します。
福祉用具を利用することで日常生活上の便宜を図り、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。
(引用:厚生労働省HPより)
身体障害者手帳、療育手帳又は精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている障害者(児)及び特定の難病患者等の日常生活の便宜を図るための用具が給付されます。
ただし、介護保険制度による貸与(購入)が優先します。
(引用:別府市障害福祉課HPより)
次に上記の4つの方法で ウチエの「くるくるチェアD」を購入した場合の価格の目安をざっくりと表にしてみました。
価格の目安(ざっくり) | 備考 | |
定価(参考:ウチエHP) | 110,000円 | |
介護保険 | 9,600~33,000円(1~3割(所得に応じて)) |
|
障害福祉 | 11,000円(基本的に1割) |
|
業者 | 96,000円 |
|
Amazon | 119,333円 |
|
うちの場合は、
- 福祉用具の業者の割引
- 介護保険「特定福祉用具購入」給付金
を利用して、実質9,600円くらいでした。
業者を介して購入すると使用法を業者の営業スタッフが説明してくれます。
ですがレンタルの福祉用具と違い、購入後のメンテナンスや定期点検などはありません。
なお、完全に壊れて使用不可にならない限り、介護保険を利用しての再購入はできません。
ウチエのシャワーキャリーを3年使ってみて
今回は、ウチエのシャワーキャリー「くるくるチェアD」の使用レビューをまとめていきました。
シャワーキャリーは要介護認定を受けている場合は、介護保険適用で購入が一般的です。
- 要介護認定を受けていない
- 一年以内に「福祉用具購入」給付金を他のもの(ポータブルトイレなど)で使っている
という場合、Amazonで購入もできます。(*’ω’*)
ブレーキし忘れ防止機能がついてるから安心٩( ‘ω’ )و
私の場合は、実際に母と使って試行錯誤しながら、使用法や介助方法の完成形ができあがっていった感じです。
入浴は衛生のためだけでなく、ゆっくりリラックスできる時間でもあるので、家族ができる限り家で入れるよう協力したいです。
それを長く継続できるものにしてくれたシャワーキャリーに感謝です。(*’ω’*)